本学部の関まどか准教授らの研究グループは、トルコに分布する肝蛭(かんてつ)類の種類と遺伝的多様性を解明しました。
人獣共通感染性の吸虫症である肝蛭症を引き起す肝蛭類にはFasciola hepatica、F. gigantica、両種の交雑子孫であるHybrid Fasciolaが知られています。肝蛭類は世界中に分布するため、どの種類がどこに分布するかを正確に知ることが重要です。また、F. hepaticaはトルコに隣接する肥沃な三日月地帯を起源とし、各地に分布を拡大したとされています。遺伝的多様性を解析することで、この仮説を検証することができます。
本研究では、トルコにはF. hepaticaが分布すること、周辺諸国に比べて圧倒的に遺伝的多様性に富むことから、F. hepaticaの起源は肥沃な三日月地帯とする仮説が裏付けられることを示しました。今後、さらに解析地域を増やすことで、F. hepaticaの起源に関する仮説を詳細に検証することが期待されます。
詳しくは、下記のページをご覧ください。
https://www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2025/07/006880.html (岩手大学ウェブサイト)