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先輩獣医師からのメッセージ

Message
産業動物臨床

⼤学での出会いや学びが
「産業動物の獣医師」になるきっかけに

入学当初は犬や猫などの小動物に興味がありました。しかし、馬術部への入部をきっかけに大動物の魅力に目覚め、さらにNOSAIでの実習を通して産業動物臨床の重要性を実感。「この仕事は自分に合っている」と確信し、産業動物の獣医師になることを決めました。家畜診療所での診療、農家さんの損害を防ぐための疾病予防や飼養管理指導など、忙しく活動する毎日ですが、治療によって家畜の容態が回復したり、病気の発生数が減って農家さんが喜んでくれたときなど、大きな達成感も日々感じています。また、こうした活動から得た治療方法や研究結果を学会や勉強会で発表し、多くの獣医師と知識を共有し高め合うことも、やりがいや喜びにつながっています。

プロフィール
  • NOSAI岩⼿(岩⼿県農業共済組合)岩⼿県北基幹家畜診療所 技術主査
  • 尾形 透さん
  • 2010年度卒業
  • 栃⽊県・栃⽊県⽴⼤⽥原⾼等学校出⾝
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伴侶動物臨床

学びながら獣医師の職域の広さを実感。
「進みたい道」がより明確になりました

動物と暮らしていたこともあり、伴侶動物の獣医師になることは小さい頃からの夢でした。大学で学ぶうちに獣医師の職域の広さを知り、他の職種にも興味が湧きましたが「自分が探究したいのはやはり伴侶動物臨床だ」と思い、動物病院でアルバイトをしたり、いろんな病院に見学・実習に行って「自分が理想とする獣医師像」を定めていきました。現在、動物病院の獣医師として犬や猫の診療をしていますが、治療で動物たちが元気になったときはもちろん、飼い主さんの喜ぶ顔が見られることにも大きな喜びを感じます。また、診察中のやりとりやちょっとしたアドバイスで、飼い主さんの疑問や不安を解消できたと感じたときにもやりがいを感じます。

プロフィール
  • ピジョン動物愛護病院
  • 大竹 真優さん
  • 2020年度卒業
  • 宮城県・宮城県仙台第⼆⾼等学校出⾝
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国家公務員

⽇常に散らばる「業務の成果」に
この仕事の社会的意義を実感しています

動物検疫所は、海外からの悪性伝染病の侵入を防ぐため、輸出入される動物や畜産物の検査などを行う機関です。法に基づく各種検査や調査研究等、動物検疫所の業務は多岐にわたり、私は現在、国内への持込禁止畜産物等の臭いをかぎ分ける「動植物検疫探知犬」の運用管理業務を主に担当しています。コンビニやスーパーに並ぶ肉製品、海外のレースで活躍する競走馬、動物園でのびのび暮らす展示動物など、私たちの業務の成果は日常に散らばっています。「これは、自分が検査を担当したものかも?」と思うたび、社会的意義のある仕事だと実感。学生時代、牛や馬などの大動物が身近にいる環境で学ぶことができたのも、私の財産になっています。

プロフィール
  • 農林⽔産省動物検疫所 検疫部管理指導課 主任検疫官
  • 田村 愛子さん
  • 2009年度卒業
  • 広島県・広島⼯業⼤学附属広島⾼等学校(現・広島なぎさ⾼校)出⾝
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地方公務員

公務員獣医師として
⾷の安⼼・安全を⽀えています

岩手県の施設である食肉衛生検査所で、食肉用にと畜された牛に病気がないか調べる「と畜検査」や、輸出に必要な証明書の発行などを行なっています。元々は動物病院などで臨床する獣医師を目指していましたが、大学で公衆衛生分野を学ぶうち公務員獣医師の重要性と人手不足の課題を認識。また岩手の食肉衛生検査所が全国有数の輸出認定施設を所管していると知り、この仕事に就きたいと思うようになりました。飲食店や雑誌・テレビ番組で岩手県産牛肉が紹介されているのを見たり、輸出のための書類を作っていると「自分が検査したかもしれない牛肉が、国内外のいろんな場所で食べられている」ことを実感し、食の安全を担う責任とやりがいを改めて感じます。

プロフィール
  • 岩⼿県⾷⾁衛⽣検査所 輸出指導課
  • 北村 洸人さん
  • 2022年度卒業
  • ⼭形県・⼭形県⽴⼭形南⾼等学校出⾝
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研究職

⼩動物臨床から研究の道へ。
⼤学時代のつながりは私の財産です

大学を卒業後、小動物の獣医師として就職しましたが「臨床よりも、じっくり物事を考えて理論を固めていくほうが向いている」と感じ、研究の道へ。動物の体のしくみを詳細に解明したり、教員として未来の獣医師を育てることで「目の前にいる動物だけでなく、もっと多くの動物を幸せにできるかもしれない」と思ったことも理由のひとつでした。現在は大学教員として解剖学・組織学の講義や実習を担当するほか、研究者として獣医解剖の研究にも取り組んでいます。「岩手大学で学んでよかった」と思うのは、たくさんの楽しい思い出とつながりができたこと。現在も、研究職の学友たちと共同研究を行っていて、他大学出身の先生に羨ましがられています。

プロフィール
  • 帯広畜産⼤学 獣医学研究部⾨ 解剖学研究室 准教授
  • 近藤 大輔さん
  • 2008年度卒業
  • 岩⼿県・岩⼿県⽴⽔沢⾼等学校出⾝
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実験動物管理

動物と研究者をつなぎ、未来の人々の健康を守るサポートをしています。

在学中に実験動物学研究室に所属していた縁もあり、秋田大学の動物実験施設で、主に医学部の研究支援を担当しています。医学研究には動物実験が必要不可欠であり、実験動物獣医師として、動物福祉に配慮しながら研究支援を行っています。皆さんが想像する”獣医”とは少し異なるかもしれませんが、サポートした研究が多くの人々の健康に貢献することを考えると、非常にやりがいを感じています。また、秋田県固有種「秋田ジャンボウサギ」の保全にも取り組んでおり、養兎農家の高齢化や感染症問題に対応するため、生殖工学を活用した遺伝資源の保護研究も進めています。動物の立場に寄り添いながら、科学的にも、動物福祉の観点からも、適正な実験が行われるよう尽力しています。

プロフィール
  • 秋田大学 バイオサイエンス教育・研究サポートセンター 動物実験部門
  • 藤井 有里子さん
  • 2016年卒業
  • 秋田県立秋田高等学校出身